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SQL ある列の値が最大もしくは最小の値のレコードを取得する

例えば以下のテーブルがあるとき、身長が一番大きい社員のレコードを取得したい場合があります。

employee(社員)
idfirst_namelast_namedepartment_idheight
1一郎山田1170
2次郎佐藤2175
3三郎田中1185
4四郎鈴木2155

業務でもよくありがちな仕様ですが、一見簡単そうで難しい問題です。

一番簡単な方法としては、単純にORDER BYで身長順に並び替えて取得したあと、1行目を見れば身長が最大のレコードということになります。

SELECT *
FROM employee
ORDER BY height DESC

しかしこの方法では2行目以降も取得してしまいますので、副問い合わせなどで対象のレコードのみ取得したい場合は別の方法で取得する必要があります。

分析関数を使う方法

SQL PARTITION BYの基本と効率的に集計する便利な方法で紹介した分析関数を使えば以下のように取得できます。

SELECT
  last_name,
  height
FROM (
  SELECT
    last_name,
    height,
    ROW_NUMBER() OVER(ORDER BY height DESC) height_order
  FROM
    employee
)
WHERE
  height_order = 1
取得結果
last_nameheight
田中185

解説

副問い合わせの部分のみ取得した結果を確認します。

取得結果
last_nameheightheight_order
山田1703
佐藤1752
田中1851
鈴木1554

height_orderは身長の降順に並び替えたときの行番号です。

行番号が1のレコードが、身長が最大ということになるので、取得した結果をheight_order = 1で絞り込みます。

応用

上記例では全社員で身長が最大の社員を取得しましたが、部署(department_id)ごとに身長が最大の社員を取得したい場合があります。

PARTITION BYdepartment_idを指定すれば、行番号の集計単位が部署ごとになるので、部署での取得も簡単にできるようになります。

SELECT
  last_name,
  height
FROM (
  SELECT
    last_name,
    height,
    ROW_NUMBER() OVER(PARTITION BY department_id ORDER BY height DESC) height_order
  FROM
    employee
)
WHERE
  height_order = 1
取得結果
last_nameheight
佐藤175
田中185
副問い合わせの部分の取得結果
last_nameheightheight_order
山田1702
佐藤1751
田中1851
鈴木1552

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